事実部分の転載。当たり前のことではあるが。「君が代テープ戒告取り消し 裁量権逸脱と道人事委」

 北海道くっ知安町の中学校の卒業式、2001年3月、演奏中の君が代のテープを持ち去ったとして、道教育委員会から戒告の懲戒処分を受けた男性教諭(49)が処分取り消しを求めたのに対し、道人事委員会は23日までに、「道教委に裁量権の逸脱があった」として教諭の請求を認め、処分を取り消した。
 人事委員会は、事前に教職員との意見の一致がないまま式の直前に校長が君が代のテープを卒業式で流そうと決断したと認定。校長側が教職員と合意がないのに決定し、道教委が処分したことなどは裁量権の逸脱に当たるとしている。人事委は、校長の権限行使に重大な瑕疵があったとも認定した。
 人事委はさらに生徒らに意見表明の場を与えず君が代のテープを流すことを決めたのは、子どもの権利条約に反する。
 教諭は、事前の共通理解なしに抜き打ち的に強行されたと主張。道教委は、教職員は学習指導要領や校長の決定に従う義務があるなどと主張していた。