文献、『日本の歴史 大正デモクラシー』23 改版中公文庫 今井 清一 著出版社名 中央公論新社 出版年月 2006年7月 税込価格 1,300円

futei2007-09-29

 関東大震災後の記述に力点がおかれている「ギロチン社」に触れていたことは予想外であったが、「テロリズム」と括られている。しかし「目的が摂政宮」という記述はあり、裁判で述べることができなかったとも書かれている。 金子文子・朴烈への弾圧にも触れている。大審院判決日は誤記。別項で大杉栄が和田久太郎と『労働新聞』を発行していたことにも触れているが発行日を誤記。和田やさらに別項で作家、江口の名にわざわざルビをふっているが誤記。
 問題はこの本をも参考にしたと推測するが、成田龍一大正デモクラシー』にも誤記が踏襲されていること。成田は大杉栄が和田久太郎と『労働問題』を1918年1月に発行と二重にミス。『労働問題』とは?

本書の紹介は「e-hon」のサイトによると、
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000031725442&Action_id=121&Sza_id=B0&Rec_id=1008&Rec_lg=100813
[要旨]
第一次世界大戦に乗じて、日本は大陸への野望を着実に実現しながら躍進をとげ、未曾有の経済的繁栄を迎える。だが、国力増強の裏で深刻化してゆく社会矛盾は民衆の政治意識をめざめさせ、世論は沸騰する―。デモクラシー運動の芽生えと発展を通して描く大正の特質。
[目次]
閥族打破の叫び;第一次大戦の勃発;大戦景気と貧乏物語;白樺派の周辺;寺内内閣とシベリア出兵;民本主義米騒動;一等国日本;平民宰相・原敬;小市民階級の登場;労働運動の曲折;ゆらぐ地主の座;ワシントン体制と日本;無産階級運動の方向転換;関東大震災;摂政狙撃;普選と治安維持法;大都会と大衆文化;アジアの民族革命と日本