ハイビジョン特集 小田実 遺す言葉、この国の人を信じて

BShi 12月13日(木) 午後8:00〜9:30
今年7月30日、作家小田実さん(75)が胃がんのため亡くなった。1961年「何でも見てやろう」で一世を風靡、それ以来、ベトナム反戦運動阪神淡路大震災の議員市民立法実現などで精力的に活動し、常に市民の側から先鋭的なメッセージを送り続けてきた。都内の病院に入院する際、小田さんは、200人の友人、知人に自分は癌であり、余命わずかであることを伝える別れの手紙を送った。覚悟の闘病生活…小田さんは「遺すべきことがたくさんある」と撮影を提案、治療の合間に記録を残すための撮影が行われた。
がんの進行と闘いながらもこのままでは死ねないと言葉を遺そうとする小田さん。9.11アメリ同時多発テロ以来、憎しみの連鎖の中で繰り返される世界各地の紛争に「正義の戦争はない」と訴える。その中で日本人が果たせる役割とは何か、とつとつと病床で語る。小田実さんは、常に激動の戦後日本の最前線で体を張り語り続けてきた。彼は何を遺そうとしていたのか。これまでの行動と言説の意味を改めて浮かび上がらせながら、「最期の言葉」の一つ一つに肉迫。「全身表現者小田実さんのラストメッセージを伝える。