読書・詩集

後藤謙太郎

<病める労働者の歌> 『労働者』2-7 1923.8.10掲載 二年前 巡査に蹴られた靴跡が 今も眞黒に残つてゐるぞ 背中には坑夫時代の 傷のあと 足に眞黒き巡査の靴あと 奴隷から ぬけ出ることを考へろ 必然などゝ済まして居れるか 友や師と 親兄弟とも戦へり こん…