黒色青年連盟

 以前からデータを補足するつもりでそのままになっていた「設立」経過に関する官憲側の資料。
アナーキズム』続・現代史資料、みすず書房刊より
<二六年二月
「黒色青年聯盟に関する調  警保局保安課
一月二日牛込区横寺町芸術倶楽部
近藤憲二外十九名の無政府主義系の者集合し…無政府主義系青年同盟を組織すること全国同志団体に加盟勧誘状を発すること等を協議せり。一月九日更に同所に於て
第二回会合を催し各団体より二名宛宣言綱領起草委員を選び宣言のみを起草し同月十五日芝区浜松町関東労働組合聯合会本部に於て総会を開催したるが参加団体廿団体参加人員六十一名にして団体の組織、運動方法及資金調達方等に付左の諸項を協議し且つ…不穏の宣言書を配布せり(一月十六日発売頒布禁止)
運動費用 参加団体の支弁とすること
同月二十七日小石川区西丸町一九番地東京印刷工組合本部に総会を開き「同月三十一日芝協調会館に於て演説会を催すること」…等を協議し散会せり
宣伝演説会の状況
一月三十一日夜芝協調会館に於て黒色青年聯盟一派は演説会を開催、聴衆約五百五十名席上同志の者四十一名講演を為したるが何れも不穏の言辞を弄し…論議の中止を為し不穏の事故なく散会せり
宣伝演説会取締の状況
 右集会に際しては警視以下制服警察官九十二名私服警察官十四名計百六名を派して取締に当れり>