2006-02-17から1日間の記事一覧

『リュックサック』五号

「昨年の秋でした。あのテロリスト古田が死刑台の露と消えたのは。牢獄の隅に咲く野菊に淋しい想をよせて、彼の良心が彼に教へた道を踏んだために廿六の若さを以て逝いた全生涯は悲しくも惨々しいものです。」藤田信道。「或る山男の手記 安田君に捧ぐ」(『…

『労働運動』紙に引用「和田久太郎意見陳述」

和田久太郎が福田雅太郎を狙った理由は本人が意見陳述で述べているが、これまで「大杉栄虐殺への復讐」という部分だけがクローズアップされてきた。秋山清の記述も例外ではなく『ニヒルとテロル』の<酔蜂・和田久太郎>一九五七年。「関東大震災のとき大杉…

黒色青年連盟

以前からデータを補足するつもりでそのままになっていた「設立」経過に関する官憲側の資料。 『アナーキズム』続・現代史資料、みすず書房刊より <二六年二月 「黒色青年聯盟に関する調 警保局保安課 一月二日牛込区横寺町芸術倶楽部 近藤憲二外十九名の無…

その弐

『トスキナア』三号と山の関係の原稿締切りが重なる。並行して書く。

深夜、半野良の猫がガラス越しにこちらを観察している。顆粒状の食事はまだ充分にお皿の上に残っている。缶詰を開けて中味を半分皿の上に出す。すぐに関心を示し食べ始める。 この猫は定時に帰ると、ほぼ迎えてくれる。今日は戻るのが二時間ほどずれたら自分…