2006-03-12 中浜哲、控訴院死刑判決から六日 クロニクル 中浜哲「弥生空 魏櫓枕高く 霞往く 黒蝶ぞ我散る花に舞う」 弁護人の山崎今朝弥宛ハガキに記す。 <獄中影> 差入れの本の間より 黝きクローバの一つ落ちぬ 彼女のこゝろか 轉げ出でぬ 六神丸の原料のごと 紫の膽の色 菫の押し花 壁に活かして セイリョフの幻影を 追ひ懐かしむ 昂奮れる今は せめてもに 十三人にて起こせしと聞く 外国の革命を偲び 涙を拂ふ 国禁の書を悉皆読み破りたし 国禁の思想 術なく 籠れる今は