転載◇「枝川裁判終結(実質勝訴)」記念シンポジウム◇記(以下、転載・転送歓迎)

◇「枝川裁判終結(実質勝訴)」 記念シンポジウム◇
21 世紀多民族共生社会とマイノリティの民族教育権
──枝川裁判から今後の課題を展望する――

「ぼくらの学校なくなるの?」──そんな子どもたちの悲痛な声が届いたのは、今か
ら3年前のことであった。しかし2007年3月1日、裁判所から和解勧告がなされた。
それは、争点となっていた土地が、戦後直後から在日コリアンが心血を注いで守って
きた民族学校の校地であり、今後もそうであり続けることを理由として、東京都に対
して特別な安価での売却を勧めるものであった。
3月8日、枝川の朝鮮学校は、自分たちの学校が取り上げられてしまうという不安の
日々を強いられてきた子どもたちに対して、一日も早く不安を取り除き安心して学べ
る学校を確保することを第一の意義とし、和解するに至った。裁判において、朝鮮学
校は正規の学校ではなく各種学校だから校庭は必要ないなどと主張していた東京都
は、最終的に、朝鮮学校在日コリアンの子どもたちの教育権を保障する場であり、
日本社会にとって公共的・社会的な存在意義があることを認めざるをえなかったので
ある。
 この枝川裁判では、在日外国人の民族教育権をめぐって争われた初めての裁判で
あった。「和解=実質勝訴」を勝ちとった今、裁判中では「被告」であった私たち
が、いわば「原告」として、3年に及ぶ裁判闘争の中で、裁判所および日本社会に問
うた「民族教育の権利」の意義を、もう一度確認したい。なぜなら、枝川裁判はゴー
ルではなく、多民族・多文化共生社会に向けての私たちのスタートなのだから。
シンポジウムでは、この裁判において歴史的観点、憲法および国際人権法の観点から
「意見書」を執筆してくれた研究者3人と、韓国で支援活動を組織してくれた人権N
GOからそれぞれ発題してもらい、次に、弁護団3人をまじえて「今後の私たちの課
題」について、日本人も在日コリアンも、自由に討論をしていきたい。

◇「枝川裁判終結(実質勝訴)」記念シンポジウム◇
日 時:2007年5月13 日(日)午後2時30分〜5時
会 場:枝川朝鮮学校 講堂(江東区枝川1−11−26/メトロ有楽町線豊洲駅」徒
歩10 分)
参加費:500円(資料代)
パネラー ○田中 宏さん(龍谷大学教員)
○佐野通夫さん(四国学院大学教員)
○元百合子さん(大阪女学院大学教員)
○宋 在 根さん(韓国・枝川朝鮮学校問題対策会議事務局長)
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◇シンポジウムに先立って(午後2時〜2時30分)、同会場で 「枝川朝鮮学校支援
都民基金」 第3 回総会が開かれます。ぜひご出席を。  ◇またシンポジウムの
あと(午後5時30分〜 7 時)、校庭で 「交流会( 枝川裁判祝勝パーティ)」が
開かれます。こちらの参加費は2000 円です。ぜひご参加を。

◇主 催◇枝川朝鮮学校支援都民基金/枝川裁判支援連絡会