古田大次郎獄中手記より。1925年7月6日。

今日も曇り。
陰鬱な日だが、その割に淋しくもなく憂鬱も感じないる。軽い心である。
唯、平凡が厭になつた。月日が惜しい。一つ創作でもして見ようかと思ふ。
僕の過去の、何所を切り離したら理想に叶つた物が書けるか、選択に迷つてゐる。
 
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